産後ケア

産後ケアに関する解説

子宮復古:妊娠後の体の変化と回復

子宮復古とは、妊娠中に大きくなった子宮が、分娩後、徐々に妊娠前の状態に戻ることをいいます。 子宮復古は、分娩後6週から8週の産褥期に行われます。 子宮復古は、後陣痛や授乳によって促進されます。後陣痛は、子宮が収縮して元に戻る痛みで、産後1週間から2週間ほど続きます。授乳は、子宮を収縮させるホルモンであるオキシトシンの分泌を促します。 子宮復古は、通常は問題なく起こりますが、まれにうまくいかない場合があります。子宮復古がうまくいかない場合は、悪露が長く続いたり、腹痛を伴ったりすることがあります。このような場合は、産婦人科を受診することが大切です。
妊娠中に関する解説

切迫流産とは?原因や症状、治療法を解説

切迫流産とは、流産が迫っている状態です。サインは、出血と下腹部痛です。切迫流産は、胎児が母体から剥がれてしまいそうな状態のことです。多くは妊娠初期(妊娠20週未満)に起こります。 切迫流産の原因は、様々です。その主な原因は、子宮頸管の軟化や短縮、子宮頸管無力症、子宮筋腫、子宮腺筋症、多胎妊娠、感染症、ストレスなどです。また、妊娠中期の切迫流産では、前置胎盤や常位胎盤早期剥離、羊膜炎などがあります。
産後ケアに関する解説

子育て世代包括支援センターとは?

子育て世代包括支援センターとは、妊娠期から子育て期まで切れ目なく、さまざまな相談に応じ支援を提供する施設です。保健・医療・福祉・教育など、お住まいの地域の機関が連携し、必要に応じて、個別に支援プランを作成して継続的な相談に応じます。 子育て世代包括支援センターの対象者は、すべての妊産婦さん、乳幼児とその保護者の方々です。子育てで困ったことやつらいことがあるときは、ひとりで抱え込まず、遠慮なく相談しましょう。
妊娠中に関する解説

育児の基礎を学ぶ!早産について理解しよう

早産とは、妊娠22週(6か月半ば)から36週(10か月の最初の週)までの間に、赤ちゃんが生まれてしまうことをいいます。日本では、早産の赤ちゃんは年間約10万人生まれており、全体の約10%を占めています。早産の定義は、妊娠週数と体重によって決まります。妊娠22週未満で生まれた赤ちゃんは、極早産児と呼ばれ、22週以上37週未満で生まれた赤ちゃんは、早産児と呼ばれます。37週以降に生まれた赤ちゃんは、正期産児と呼ばれます。 早産の原因は、様々ありますが、以下のようなものがあります。
  • 母体の年齢10代後半から20代前半の女性は、30代後半から40代の女性に比べて、早産の可能性が高い傾向があります。
  • 多胎妊娠双子や三つ子などの多胎妊娠は、単胎妊娠よりも早産のリスクが高くなります。
  • 妊娠中の感染症妊娠中の感染症は、早産の引き金となることがあります。
  • 慢性疾患糖尿病や高血圧などの慢性疾患を持つ女性は、早産のリスクが高くなります。
  • 子宮形態異常子宮に奇形がある場合、早産のリスクが高くなります。
  • 胎盤剥離胎盤が子宮壁から剥がれると、早産を引き起こすことがあります。
  • 産後ケアに関する解説

    産褥期を理解しよう

    産褥期(分娩がすんで、女性の体が妊娠前の状態に戻っていくための時期(期間)をいいます。一般に、分娩後6週あるいは8週までです。)は、分娩後の女性が体の回復と新しい生活への適応を行う重要な時期です。産褥期には、ホルモンの変化、体の痛み、睡眠不足、情緒不安定など、さまざまな症状が現れることがあります。産褥期に起こる主な症状は以下の通りです。 * ホルモンの変化出産後、エストロゲンとプロゲステロンのレベルが急激に低下します。これにより、気分のむら、疲労、不眠、ほてり、発汗などの症状が現れます。 * 体の痛み出産後、会陰切開や帝王切開の傷口の痛み、子宮の収縮による痛み、乳房の張りや痛みなどの症状が現れます。 * 睡眠不足新生児の世話で睡眠時間が不足し、疲労やイライラなどの症状が現れます。 * 情緒不安定出産後のホルモンの変化や、育児のストレスなどにより、情緒不安定になり、気分のむら、イライラ、不安、抑うつなどの症状が現れます。 産褥期には、これらの症状を和らげ、体の回復を促進するためのケアが必要です。産褥期のケアには、以下のようなことが含まれます。 * 休息産褥期には、十分な休息をとることが大切です。新生児の世話は大変ですが、無理をせず、できる限り体を休めるようにしましょう。 * 栄養産褥期には、栄養バランスのとれた食事をとることが大切です。タンパク質、ビタミン、ミネラルを十分に摂取するようにしましょう。 * 運動産褥期は、体を動かすことが大切です。軽い散歩やストレッチなどから始め、徐々に運動量を増やしていきましょう。 * メンタルケア産褥期には、情緒不安定になりやすいので、メンタルケアも大切です。家族や友人などのサポートを受け、無理をせず、自分のペースで育児をしていきましょう。
    その他

    団塊の世代とは?少子化時代におけるその意味

    団塊の世代は、昭和21年(1946年)から昭和24年(1949年)にかけてのベビーブームの時代に生まれた世代です。人口ピラミッドで見ると、同世代の人数が特に多く、かたまり(団塊)のような形になっているところから名づけられました。 団塊の世代の特徴として、まず挙げられるのは、その人口の多さです。団塊の世代は、約1,060万人と、それまでのどの世代よりも多く生まれました。このため、団塊の世代は、日本の社会や経済に大きな影響を与えてきました。 団塊の世代の特徴の2つ目は、その教育水準の高さです。団塊の世代は、戦後復興期に生まれたため、教育に力を入れることができた世代です。このため、団塊の世代は、それまでのどの世代よりも教育水準が高く、大学や大学院まで進学する人も多くいました。 団塊の世代の特徴の3つ目は、その社会意識の高さです。団塊の世代は、学生運動や反戦運動に参加するなど、社会問題に関心を持つ人が多くいました。このため、団塊の世代は、日本の社会や政治に大きな影響を与えてきました。
    産後ケアに関する解説

    稽留流産ってなに?症状と原因、対処法

    稽留流産とは、胎児が死亡していて、子宮内にとどまっているタイプの流産をいいます。稽留流産の症状には、腹痛、下腹部痛、出血、発熱、悪寒、疲労感などがあります。稽留流産の原因は、染色体異常、子宮の異常、感染症、ホルモン異常などがあります。稽留流産と診断された場合は、子宮の中をきれいにする処置(掻爬手術)が必要になります。掻爬手術は、子宮を広げて、中の組織を掻き出す処置です。掻爬手術は、全身麻酔または局所麻酔で行われます。掻爬手術後は、安静にして、医師の指示に従う必要があります。稽留流産は、女性にとってつらい経験ですが、適切な治療を受ければ、妊娠することができます。
    その他

    食物アレルギーとは?症状や予防法を知っておこう!

    食物アレルギーとは、飲食した食物によってアレルギー症状が引き起こされることです。たとえば、じんましん、皮膚が赤くなる・かゆくなる、嘔吐・頭痛、下痢、せきなどです。赤ちゃんでは、卵や牛乳、小麦がよく問題となりますが、赤ちゃんがアレルギーを起こすことを心配して妊婦さんや授乳中のお母さんが、自己判断で「卵を食べない」など食物制限をすること、また自己判断で離乳食の開始を遅らせたり食物制限をするのは、効果がないどころかむしろ逆効果であることもわかってきました。アレルギーや食物アレルギーが心配な場合は、必ずアレルギー専門医に相談して、予防や治療を行いましょう。
    妊娠中に関する解説

    周産期っていつ?

    周産期とは、出産前後の期間を指す用語です。 具体的には、妊娠22週から、出生後7日未満までの期間を指します。周産期は、母親と胎児の健康にとって重要な時期であり、適切なケアとサポートを受けることが重要です。周産期には、妊娠、出産、産褥期が含まれます。妊娠とは、受精から出産までの期間であり、通常は9ヶ月かかります。出産とは、胎児が母親の子宮から出てくる過程です。産褥期とは、出産後6~8週間の期間であり、母親の体が妊娠前の状態に戻る時期です。周産期には、さまざまなリスクや課題があります。妊娠中に母親が経験する可能性があるリスクには、早産、流産、妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病などが含まれます。出産中に母親が経験する可能性があるリスクには、分娩異常、会陰裂傷、産後出血などが含まれます。産褥期に母親が経験する可能性があるリスクには、産後うつ、血栓症、感染症などが含まれます。
    産後ケアに関する解説

    悪露について知っておくべきこと

    悪露とは、お産の後、子宮内腔から排出される分泌物のことです。血液、粘液、胎盤の一部を含む暗赤色の分泌物で、お産の後は大量に出ます。悪露の量は、産後1~2日でピークに達し、その後は徐々に減っていきます。通常、産後6週間程度で悪露はなくなります。 悪露には、血の塊が含まれることがありますが、これは正常なことです。ただし、悪露に血の塊が大量に含まれている場合や、悪露の量が多すぎる場合、悪臭がする場合は、受診してください。これらは、産後感染症の兆候である可能性があります。 悪露のケアは、産後感染症を防ぐために重要です。悪露が出たときは、清潔な当て布やパッドを使って、優しく拭き取ってください。また、産後はシャワーを浴びるようにしましょう。湯船には、悪露が止まるまで入らないようにしてください。
    産後ケアに関する解説

    うつ乳とは?その症状と対処法

    うつ乳とは? うつ乳とは、乳管に乳がたまって詰まった状態のことをいいます。乳管は、乳腺で造られた乳を乳首の先まで運ぶ管です。うつ乳が起こると、乳腺で造られた乳が乳管を通って乳首まで流れにくくなり、乳腺に乳がたまってしまいます。 うつ乳は、誰でもなる可能性がありますが、特に出産後や授乳中に起こりやすいといわれています。出産後は、ホルモンバランスが大きく変化するため、乳汁の分泌量が多くなったり、乳管が詰まりやすくなったりします。授乳中は、乳児が乳を吸うことで乳管が刺激され、乳汁がスムーズに流れやすくなりますが、授乳の間隔が空いたり、乳児がうまく乳を吸えなかったりすると、乳管が詰まりやすくなります。
    出産に関する解説

    B型肝炎(黄疸)、その種類と対策について

    B型肝炎ウイルスは、感染経路によって、HBs抗原(オーストラリア抗原)と呼ばれる表面抗原が羊毛型、球状型、長鎖型の3種類に分けられます。HBs抗原の違いは、ウイルスの増殖状態を反映しており、羊毛型はウイルスの増殖が止まり、球状型に移行すると増殖が再び起こります。増殖のピークは長鎖型です。 B型肝炎ウイルスの感染経路は、血液、精液、おりものなど体液を介した接触によって起こります。最も多い感染経路は、感染者の血液や体液が傷口から体内に入る経皮感染です。また、母子感染や性行為による感染もあります。