分娩

出産に関する解説

助産院について知ろう!

助産院とは、妊娠期から産褥期まで、助産師が継続的に健診やアドバイスを行ない、女性とその家族が安心して赤ちゃんを産み育てるサポートをする施設です。お産も取り扱っていますが、可能なのは「妊婦さんにもともとの病気がない」「妊娠経過に大きなトラブルがない」「赤ちゃんの姿勢が正常位(=骨盤位でない)」に限られています。 助産院は、医師が常勤していないため、お産の取り扱いができるのは基本的には正常分娩のみです。分娩中に何か異常があれば、連携している病院に搬送されます。また、助産院は基本的に個室なので、プライバシーが守られます。なお、助産院でのお産は、健康保険が適用されます。
出産に関する解説

B群溶血性連鎖球菌とは?妊娠中の注意点

妊娠中にB群溶血性連鎖球菌に感染した場合、その菌が赤ちゃんに伝染する可能性があります。その場合、赤ちゃんが髄膜炎や敗血症などの重篤な感染症を起こすリスクが高まります。特に、分娩時に感染した場合のリスクは高く、赤ちゃんが髄膜炎を起こす可能性は約2%、敗血症を起こす可能性は約1%です。 B群溶血性連鎖球菌による髄膜炎は、赤ちゃんにとって非常に危険な感染症です。髄膜炎は、脳と脊髄を覆う膜に炎症が起こる病気で、高熱、頭痛、嘔吐、けいれん、意識障害などの症状を伴います。最悪の場合、死に至ることもあります。 B群溶血性連鎖球菌による敗血症も、赤ちゃんにとって危険な感染症です。敗血症は、菌が血液中に侵入して全身に広がる病気で、高熱、寒気、嘔吐、下痢、発疹などの症状を伴います。最悪の場合、死に至ることもあります。
出産に関する解説

産科医療補償制度の基礎知識

産科医療補償制度とは? 産科医療補償制度とは、分娩に関連して発症した重度脳性まひ児およびその家族の経済的負担を補償するとともに、脳性まひ発症の原因分析を行い、同様の事例の再発防止に資する情報提供を行う等することによって、紛争の防止や早期解決、産科医療の質の向上を図ることを目的とする制度である。 本制度では、分娩機関の医学的管理下において出生した子どもが一定の基準を満たし、運営組織が補償対象として認定した場合に補償金が支払われる。本制度の運営は公益財団法人日本医療機能評価機構が行っている。
出産に関する解説

児頭骨盤不均衡の理解と対処法

児頭骨盤不均衡とは、赤ちゃんの頭が骨盤よりも大きく、赤ちゃんの頭が骨盤を通過することができない状態のことを言います。児頭骨盤不均衡は、赤ちゃんが大きすぎたり、骨盤が小さすぎたり、骨盤の形が異常であったりすることが原因で起こります。 児頭骨盤不均衡が起こると、陣痛が強くても赤ちゃんがなかなか産道を通過できず、難産になることがあります。また、児頭骨盤不均衡がひどい場合は、帝王切開が必要になることもあります。 児頭骨盤不均衡は、分娩前診断で予測することができる場合があります。分娩前診断で児頭骨盤不均衡が予測された場合は、帝王切開を予定して分娩に臨むことになります。
出産に関する解説

産徴(おしるし)とその意味とは

おしるしとは、お産の前に見られる血液の混じった少量のおりもののことです。「産徴(さんちょう)」とも呼ばれます。分娩が近づいて胎児が下がってくると、胎児・羊水を包んでいる卵膜の一部が子宮の壁といっしょに剥がれ、分泌物(おりもの)とともに外に出てくるのです。おりものには血液が混じっているので、ピンク色や茶色っぽい色をしており、量が少なく粘り気があります。 おしるしは、正期産(妊娠37週以降)であれば、お産の始まりを知らせるサインとして認識されますが、「おしるしがなくとも陣痛・分娩が始まることもあるし、おしるしから数日たって陣痛が始まることもあります。」そのため、おしるしがあってもなくても、産院に連絡して指示を仰ぐことが大切です。
出産に関する解説

経腟分娩とは?

経腟分娩とは、赤ちゃんを膣から産む分娩方法です。自然分娩とも呼ばれ、最も一般的な分娩方法です。経腟分娩には、大きく分けて3種類あります。 1つ目は、自然分娩です。自然分娩は、陣痛が始まってから赤ちゃんが産まれるまで、一切の医療介入を行わない分娩方法です。陣痛の間隔や強さは人によって異なるため、分娩にかかる時間はまちまちです。自然分娩は、母子ともに負担が少なく、産後の回復も早いのが特徴です。 2つ目は、誘発分娩です。誘発分娩とは、陣痛が始まる前に医療的な処置をして陣痛を起こす分娩方法です。誘発分娩は、予定日を過ぎて赤ちゃんが産まれない場合や、母体の健康状態に問題がある場合に行われます。誘発分娩は、自然分娩よりも分娩にかかる時間が短く、産後の回復も早いのが特徴です。 3つ目は、帝王切開です。帝王切開とは、お腹を切って赤ちゃんを産む分娩方法です。帝王切開は、自然分娩や誘発分娩ができない場合に行われます。帝王切開は、経腟分娩よりも母子ともに負担が大きく、産後の回復も遅くなります。
出産に関する解説

産瘤とは?赤ちゃんのお産の時の頭のむくみ

産瘤とは、出産時に赤ちゃんの頭が産道を圧迫されることでできるむくみのことです。産瘤は、産道の圧迫によって頭蓋骨が変形することで発生します。産瘤は通常、1週間程度で自然に消えますが、まれに数週間かかることもあります。産瘤は、赤ちゃんの健康に影響を与えることはほとんどありませんが、まれに神経系の問題を引き起こすことがあります。 産瘤は、出産時に胎児の頭が骨盤の狭い部分を通過する際に、頭蓋骨が変形してできるものです。産瘤は、出産時のトラブルの1つとして知られていますが、通常は1週間ほどで自然に消えていきます。産瘤は、出産時に胎児の頭が骨盤の狭い部分を通過する際に、頭蓋骨が変形してできるものです。産瘤は、出産時のトラブルの1つとして知られていますが、通常は1週間ほどで自然に消えていきます。
出産に関する解説

回旋とは? – 赤ちゃんを安全に出産するための知識

回旋とは、産道の形に合わせ、赤ちゃんが少しずつ向きを変え回転しながら降りてくることをいいます。回旋がうまくいかないと、陣痛が起きていてもなかなか赤ちゃんが降りてくることができません。これを「回旋異常」といいます。 回旋は、通常、陣痛が始まってから起こります。最初は、赤ちゃんの頭が左右どちらかの骨盤の側に向いています。そして、陣痛が進むにつれて、赤ちゃんの頭は徐々に中央に向かって回旋していきます。頭が中央に位置したら、赤ちゃんの頭が産道に沿って降りてきます。 回旋異常には、さまざまな種類があります。最も一般的な回旋異常は、後頭骨前位です。これは、赤ちゃんの頭が後頭骨を前にして産道に入ってくる状態です。後頭骨前位は、通常、自然分娩で問題なく赤ちゃんを産むことができます。しかし、他の種類の回旋異常では、自然分娩が難しくなることがあります。
新生児ケアに関する解説

NICUとは?新生児集中治療室でケアされる赤ちゃんたち

NICUの役割と機能 新生児集中治療室(NICU)は、低出生体重児や病気を持った新生児を集中的に治療・ケアする部門です。 NICUでは、新生児科医が担当しており、赤ちゃんは保育器の中で24時間態勢でケアされます。NICUに搬送される赤ちゃんは、早産で生まれた赤ちゃん、低出生体重児、呼吸器系疾患のある赤ちゃん、心臓疾患のある赤ちゃん、感染症のある赤ちゃん、代謝異常のある赤ちゃんなどです。NICUでは、これらの赤ちゃんに、呼吸管理、酸素投与、輸血、点滴、薬物投与、栄養管理などの治療が行われます。また、NICUでは、赤ちゃんの状態をモニターし、必要に応じて治療を調整していきます。
出産に関する解説

発露について解説します。

-発露とは?- 発露とは、分娩時、赤ちゃんの頭が腟から見えたままになった状態(ひっこまない)をいいます。もうすぐお誕生です。この言葉は、発露の状態が、赤ちゃんのお誕生を今か今かと待ち焦がれている母親の気持ちを表していることからきています。 発露は、分娩の第一期(陣痛が始まってから、子宮口が全開になるまで)の終わりに起こるものです。子宮口が全開になると、赤ちゃんは子宮から押し出され、腟を通って誕生します。発露は、赤ちゃんが腟から誕生する直前の状態であることから、母親にとってはお誕生が近づいたという喜びの瞬間です。 発露は、分娩の進み具合を知るための目安にもなります。発露が起こったら、お誕生まであと少しです。医師や助産師の指示に従って、落ち着いてお誕生を待ちましょう。
産後ケアに関する解説

後産とは?産後の過ごし方と注意点

-後産とは何か?胎盤が出てくる仕組み- 後産とは、分娩直後、再び軽い陣痛(子宮の収縮)がきて、医師や助産師の指示に従っていきむと胎盤が出てくることをいいます。胎盤は、妊娠中に子宮の壁に付着し、赤ちゃんに栄養や酸素を供給する役割をしています。分娩後、胎盤は子宮から剥がれ落ち、膣から排出されます。 胎盤が出てくる仕組みは、以下の通りです。 1. 分娩後、子宮は収縮を始めて、胎盤を子宮から押し出します。 2. 子宮口が開き始めると、胎盤が膣に降りてきます。 3. 胎盤が膣に完全に降りてくると、医師や助産師が胎盤を取り出します。 胎盤が出てくると、子宮の収縮は弱まり、出血も止まります。通常、後産は分娩後30分以内に完了します。
出産に関する解説

産道とは?骨産道と軟産道について

骨産道とは、分娩時に赤ちゃんが通過する骨盤の内側のことを言います。骨産道は、恥骨、坐骨、仙骨、尾骨で構成されるリング状の構造をしており、赤ちゃんが骨産道を通過するためには、骨盤の大きさと形が適切である必要があります。骨産道が赤ちゃんの頭に対して狭い場合は、児頭骨盤不均衡と呼ばれます。児頭骨盤不均衡は、分娩異常の原因の一つであり、帝王切開などの手術が必要となる場合があります。
妊娠中に関する解説

臨月っていつ?

臨月とは、一般的に妊娠10か月目(妊娠36~39週)のことを指し、「産み月」を意味する言葉です。臨月は、妊娠の最終段階であり、出産の準備が整う時期です。この時期になると、お腹の赤ちゃんは、約3,000グラムまで成長し、肺や心臓などの主要な臓器が完成します。また、子宮も出産に向けての準備を始めて、柔らかく開きやすくなります。臨月に入ると、出産に向けての様々な変化が現れます。まず、お腹の張りが強くなったり、腰痛や恥骨痛などの痛みが出たりすることがあります。また、おりものが増えたり、頻尿や便秘などの症状が現れたりすることもあります。臨月に入ったら、出産に向けての心の準備も大切です。赤ちゃんを迎えるための買い物をしたり、出産計画を立てたりして、気持ちの準備をしておきましょう。
出産に関する解説

排臨とは?出産の過程をわかりやすく解説

排臨とは、分娩時に「うーん」といきむたびに赤ちゃんの頭のてっぺんが腟から見えたり隠れたりする状態をいいます。排臨は、陣痛が始まってから発露(胎児が娩出されること)までの間の出来事です。排臨が始まると、陣痛の痛みが増し、いきみたいという感覚が強くなります。排臨は、胎児が産道を降りてくる過程であり、通常は数時間続きます。排臨の間に、胎児の頭が腟から見えたり隠れたりするのは、胎児が産道を回転しながら降りてきているからです。排臨の終わりには、胎児の頭が完全に腟から出て、発露となります。