乳児の健康

乳児ケアに関する解説

知っておきたい育児用語『脱水症』

脱水症とは、体内の水分が欠乏して起こる症状の総称です。汗を異常にかいたとき、尿が異常に出たとき、下痢をしたとき、水分補給をしないために起こります。脱水症になると、口渇、精神障害、けいれんなどの症状が現れます。重症化すると、意識障害や死亡に至ることもあります。 脱水症は、高温多湿な環境や、激しい運動をしたとき、下痢や嘔吐をしたとき、糖尿病などの病気にかかっているときなどに起こりやすくなります。脱水症を予防するためには、水分をこまめに補給することが大切です。また、高温多湿な環境や、激しい運動をする場合は、特に注意が必要です。
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カウプ指数とは?赤ちゃんの栄養状態を把握する指標

カウプ指数とは、赤ちゃんの栄養状態や体格(身長と体重のバランス/肥満かやせているかなど)をみるための指標です。生後3か月から1歳未満の赤ちゃんを対象としています。 カウプ指数の計算方法は以下の通りです。 1. 赤ちゃんの身長と体重を測定する。 2. 身長と体重を、「カウプ指数計算表」に照らし合わせる。 3. カウプ指数計算表の「身長」と「体重」の交わる部分の数字が、その赤ちゃんのカウプ指数となる。 カウプ指数の値は、-3~+3までの範囲で表されます。-3に近いほどやせていて、+3に近いほど肥満です。標準値は0です。 カウプ指数は、赤ちゃんの栄養状態や体格をみるための目安です。カウプ指数が低かったり高かったりする場合、医師に相談しましょう。
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育児の中のバリア機能:赤ちゃんを守る小さな戦士たち

バリア機能とは、皮膚が持つ重要な機能のひとつです。体内の水分が皮膚から外に漏れだすのを防ぐ機能、さらに有害物(ウイルスや菌など)が皮膚から体内に入りこむのをブロックする機能です。内側と外側、両方から「バリア」しているのです。 皮膚のバリア機能は、角質層という皮膚の一番外側の層が担っています。角質層は、水分を保持する角質細胞と、細胞と細胞の間のすきまを埋める細胞間脂質で構成されています。角質細胞は、タンパク質の一種であるケラチンでできており細胞間脂質は、セラミド、コレステロール、遊離脂肪酸などの脂質で構成されています。 角質層は、水分を保持することで、皮膚の潤いを保ち、細胞間脂質は、皮膚の表面を覆うことで有害物(ウイルスや菌など)が皮膚から体内に入りこむのを防いでいます。 皮膚のバリア機能は、健康な皮膚を維持するためには欠かせない機能です。バリア機能が低下すると皮膚が乾燥したり、炎症を起こしたりしやすくなり有害物(ウイルスや菌など)が皮膚から体内に入りこみやすくなってしまいます。
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乳幼児ゆさぶられ症候群とはなにか

乳幼児ゆさぶられ症候群とは、赤ちゃんや小さな子どもが激しくゆさぶられるなど大きな衝撃を受け、頭蓋内出血や眼底出血を起こし、死亡したり重い障害を招くことです。この症候群は、1970年代に初めて報告され、それ以来、世界中で多くの症例が報告されています。乳幼児ゆさぶられ症候群の原因は様々ですが、最も多いのは、泣き止まない赤ちゃんを親が強く揺さぶることです。また、赤ちゃんを高いところから落としたり、壁に強くぶつけたりすることも原因となることがあります。 乳幼児ゆさぶられ症候群は、赤ちゃんや小さな子どもにとって非常に危険な病気です。この症候群にかかると、脳に重度の損傷を負い、死亡したり、重い障害が残る可能性があります。乳幼児ゆさぶられ症候群を防ぐためには、赤ちゃんや小さな子どもを強く揺さぶったり、強い衝撃を与えたりしないことが重要です。また、赤ちゃんを高いところから落としたり、壁に強くぶつけたりしないように注意が必要です。
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RSウイルスとは?

RSウイルスは、赤ちゃんの気管支炎や細気管支炎の原因となるウイルスの一つです。お母さんからもらった抗体(免疫)がきかず、生後1か月未満の赤ちゃんでも感染します。せきやゼイゼイした呼吸など、ようすがおかしいと思ったらすぐ小児科を受診しましょう。 RSウイルスの症状は、せき、鼻水、鼻づまり、目の充血など、風邪のような症状から始まります。その後、せきがひどくなり、ゼイゼイした呼吸や息苦しさ、チアノーゼ(唇や爪が青くなる)などの症状が現れることがあります。また、発熱や嘔吐、下痢などの症状を伴うこともあります。 RSウイルスは、主に飛沫感染します。感染した人がせきやくしゃみをした際に、ウイルスを含む飛沫が空気中に放出され、それを吸い込むことで感染します。また、ウイルスが付着したものを介して感染することもあります。 RSウイルスによる感染症は、特に生後1か月未満の赤ちゃんや、心臓病や肺疾患などの基礎疾患のある赤ちゃんに重症化しやすいです。重症化すると、肺炎や気管支炎、細気管支炎などの合併症を起こすことがあります。また、死亡するケースもあります。