着床って？妊娠の成立を詳しく解説

着床って？妊娠の成立を詳しく解説

着床とは何か？

着床とは、受精卵が子宮内壁に付着し、妊娠が成立することです。着床は、卵管を移動してきた受精卵が子宮内腔に到達し、厚くなった子宮内膜（血液でできた受精卵のためのベッド）にもぐりこみ、根をおろすことによって起こります。この状態が「着床」で、これをもって妊娠の成立となります。

着床は、妊娠にとって非常に重要な過程であり、着床が成功しないと妊娠は成立しません。着床を成功させるためには、受精卵が健康であること、子宮内膜が厚く健康であること、受精卵と子宮内膜が適切な時期に出会うことが必要です。

着床は、受精卵が子宮内壁に付着するまで、数日間かかります。着床の初期症状として、生理予定日頃に不正出血や茶色いおりものがみられることがあります。また、着床に伴うホルモンの変化によって、胸の張りや吐き気、疲労感などの症状が現れることもあります。

着床の仕組み

着床とは、卵管を移動してきた受精卵が子宮内腔に到達、厚くなった子宮内膜（血液でできた受精卵のためのベッド）にもぐりこみ、根をおろします。つまり子宮内膜と結合するのですね。 この状態が「着床」で、これをもって妊娠の成立です。着床の仕組みは、受精卵が卵管を移動しながら細胞分裂を繰り返し、胚盤胞という中空の球となった後、子宮内腔に到達します。

胚盤胞は、子宮内膜に接触すると、その内側にある細胞が子宮内膜に侵入し始めます。この細胞は、栄養膜細胞と呼ばれ、子宮内膜から栄養を吸収して、胚盤胞を成長させます。一方、胚盤胞の外側の細胞は、胎盤細胞と呼ばれ、子宮内膜と結合して胎盤を形成します。胎盤は、酸素や栄養を胎児に供給したり、老廃物を排出したりする役割を果たします。

着床の兆候

着床の兆候

着床は妊娠の成立において重要なステップですが、その兆候は人によって異なります。着床の兆候として、出血や痛み、胸の張り、気分の変化、吐き気、疲労感などが挙げられます。出血は受精卵が子宮内膜に侵入する際に起こるもので、着床出血と呼ばれます。着床出血は通常、生理予定日よりも早く、少量で、茶褐色またはピンク色の出血です。着床痛は受精卵が子宮内膜に侵入する際の痛みで、生理痛に似た痛みや下腹部がチクチクする痛みとして感じられることがあります。胸の張りは、着床後にプロゲステロンのレベルが上昇することで起こります。プロゲステロンは乳腺を刺激し、牛乳の生成を促します。気分の変化は、着床後にエストロゲンやプロゲステロンのレベルが上昇することで起こります。エストロゲンやプロゲステロンは、脳内の神経伝達物質であるセロトニンのレベルを変化させるため、気分の変化を引き起こす可能性があります。吐き気は、着床後にhCG（ヒト絨毛性ゴナドトロピン）のレベルが上昇することで起こります。hCGは、胎盤によって産生されるホルモンで、吐き気や嘔吐などの妊娠初期の症状を引き起こす可能性があります。疲労感は、着床後にプロゲステロンのレベルが上昇することで起こります。プロゲステロンは、身体のエネルギーレベルを低下させるため、疲労感を引き起こす可能性があります。

着床出血について

着床出血は、受精卵が子宮内膜に着床する際に起こる出血のことです。着床出血は、妊娠初期の出血の中では最も頻度の高い出血であり、全体の10〜20％の妊婦さんが経験するとされています。

着床出血は、受精卵が子宮内膜に着床する際に、子宮内膜の血管が損傷することで起こります。着床出血の量は、少量の出血から、生理と同じくらいの出血まで様々です。着床出血の色は、鮮やかな赤色から暗褐色まで様々です。着床出血は、通常1〜2日で止まりますが、中には数週間続く人もいます。

着床出血は、妊娠初期の出血の中では最も頻度の高い出血ですが、着床出血を経験したからといって、必ずしも妊娠しているとは限りません。着床出血と生理との違いは、着床出血は生理よりも出血量が少なく、生理痛を伴わないことがほとんどです。

着床出血を経験した場合は、妊娠の可能性を考え、妊娠検査薬で検査を行うか、産婦人科を受診するようにしましょう。