血液型不適合とは?知っておきたい症状や予防方法
育児子育て研究家
育児に関する用語『血液型不適合』について説明してください。
育児の初心者
血液型不適合とは、母体と胎児の血液型が異なる場合に起こる可能性がある妊娠の状態です。主にABO型とRh型の不適合が問題となります。
育児子育て研究家
血液型不適合が起こると、赤ちゃんに新生児溶血性疾患が起こる可能性があります。新生児溶血性疾患とは、赤血球が破壊されてしまう病気です。
育児の初心者
新生児溶血性疾患は、赤ちゃんに貧血、黄疸、肝臓や脾臓の腫れなどの症状を引き起こす可能性があります。重症の場合には、死に至ることもあります。
血液型不適合とは。
血液型不適合とは、お腹の中の赤ちゃんが、お母さんの血液型と異なる血液型を持っていることで、赤血球が破壊されてしまう新生児溶血性疾患が起こる可能性がある妊娠のことです。
血液型不適合とは何か
血液型不適合とは、妊娠中に母親の血液型と胎児の血液型が異なる場合に生じる状態です。血液型にはABO式とRh式の2種類があり、それぞれA型、B型、O型、AB型、Rh陽性、Rh陰性の6種類に分かれています。ABO式は、赤血球の表面に存在する抗原の種類によって、A型、B型、O型、AB型の4種類に分類されます。一方、Rh式は、赤血球の表面に存在するRh抗原の有無によって、Rh陽性とRh陰性の2種類に分類されます。
母親がRh陰性で、胎児がRh陽性の場合は、母親の血液中にRh抗体が存在しないため、胎児のRh抗原と接触しても何らかの反応は起こりません。しかし、妊娠中に胎児の血液が母親の血液に混入すると、母親の免疫系が胎児のRh抗原を異物と認識してRh抗体を産生します。このRh抗体が胎児の血液に侵入すると、胎児の赤血球を破壊してしまいます。これが新生児溶血性疾患です。
血液型不適合の症状
血液型不適合とは、母体と胎児の血液型(主にABO型、Rh型)が異なり、赤ちゃんに新生児溶血性疾患(赤血球が破壊されてしまうこと)が起こる可能性のある妊娠のことです。血液型不適合の症状は、胎児や新生児に現れることが多く、主な症状は以下の通りです。
1. 黄疸新生児の皮膚や白目が黄色くなる症状です。これは、破壊された赤血球から放出されたビリルビンという物質が、肝臓で処理しきれずに体内に蓄積するためです。
2. 貧血赤血球の破壊により、貧血になることがあります。貧血は、疲れやすさ、息切れ、顔色が悪いなどの症状を引き起こします。
3. 発育不全赤血球の破壊により、発育不全になることがあります。発育不全は、体重の増加が遅い、身長が伸びないなどの症状を引き起こします。
4. 肝臓腫大肝臓がビリルビンを処理しきれずに大きくなることがあります。肝臓腫大は、腹部の膨満感、食欲不振、吐き気などの症状を引き起こします。
5. 脾臓腫大脾臓が赤血球の破壊物を処理しきれずに大きくなることがあります。脾臓腫大は、左上腹部の痛み、貧血、疲労感などの症状を引き起こします。
血液型不適合の予防方法
血液型不適合による新生児溶血性疾患は、予防可能な病気です。予防には、主に2つの方法があります。
一つ目は、母親に免疫グロブリンを投与する方法です。免疫グロブリンとは、赤血球を破壊する抗体の働きを抑える薬です。この薬は、妊娠中や出産後に母親に投与されることで、赤ちゃんの赤血球が破壊されるのを防ぎます。
二つ目の方法は、赤ちゃんの血液型を変えてしまう方法です。これは、赤ちゃんの骨髄に別の赤血球を入れ替えることで行われます。この方法は、赤ちゃんの赤血球が破壊されるのを防ぐことができるため、新生児溶血性疾患の予防に有効です。
血液型不適合の治療法
血液型不適合の治療法は、血液の不適合の種類と胎児の状態によって異なります。Rh型不適合の場合は、母親に抗Dグロブリンを注射することによって、胎児の赤血球が破壊されるのを防ぐことができます。この注射は、妊娠28週と34週に2回行われます。ABO型不適合の場合は、治療が必要になることはあまりありませんが、重症の場合は、胎児に輸血を行うこともあります。
血液型不適合が疑われる場合は、早めに産婦人科を受診しましょう。血液型不適合の早期発見と治療は、胎児の健康を守るために重要です。