出産に関する解説

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破水とは?原因と兆候、対処法

破水とは、胎児を包んでいる膜が破れ、中の羊水が出てくることです。ふつうはお産が進み、子宮口が、胎児の頭が通れるくらい十分に開いたとき(子宮口全開大)に起こります。陣痛が始まっていないのに破水してしまうことを「前期破水」、破水後で子宮口全開大前の破水を「早期破水」といいます。 前期破水は、お産が予定より早く始まってしまう可能性があります。また、羊水がない状態が続くと、胎児に感染症を起こすリスクが高まります。そのため、前期破水の場合は、すぐに病院を受診することが大切です。 早期破水は、お産が予定通りに進むことが多いですが、羊水がない状態が続くと、胎児が子宮内で圧迫されてしまうことがあります。そのため、早期破水の場合は、医師の指示に従って、お産を進めるか、帝王切開を行うかを決める必要があります。
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過期妊娠について学ぶ

過期妊娠とは、分娩予定日を2週間以上過ぎることです。胎盤の機能が低下し、おなかの赤ちゃんの状態が悪くなることがあるので、医師から子宮収縮剤などによる分娩誘発が勧められることもあります。 過期妊娠は、分娩予定日を過ぎてもなお、赤ちゃんが生まれてこない状態です。妊娠42週以降になると、過期妊娠と診断されます。過期妊娠になると、胎盤の機能が低下し、赤ちゃんに十分な栄養や酸素が行き渡らなくなることがあります。また、胎便が羊水に混ざり、赤ちゃんが飲み込んでしまうと、胎便吸引症候群を起こす危険性もあります。 過期妊娠になると、医師から子宮収縮剤などによる分娩誘発が勧められることがあります。分娩誘発には、錠剤を服用する方法や、点滴をして子宮収縮を促す方法などがあります。分娩誘発は、赤ちゃんや母体の状態を考慮して、医師と相談して行われます。
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赤ちゃんの頭血種について

頭血種とは、出産時に産道を圧迫されて通ってきた際にできる、赤ちゃんの頭のぶよぶよしたこぶのようなものです。 頭の骨と骨膜の間に出血したもので、ふつうは1~2か月以内にしだいに固くなり、その後自然に吸収されていきます。 頭血種は、自然分娩で出産した赤ちゃんの約10%~20%に見られます。 頭を強く圧迫する帝王切開よりも、自然分娩の方が頭血種ができる可能性が高くなります。頭血種の大きさや場所は、産道を通過する際の赤ちゃんの頭の向きや、分娩時の力のかかり方によって異なります。 頭血種は、ふつうは1~2か月以内に自然に吸収されていきますが、まれに大きな頭血種の場合は、数か月~数年かかることもあります。また、頭血種が感染を起こしたり、頭蓋骨に異常が認められる場合には、治療が必要になることもあります。
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産道感染とは?感染予防のために帝王切開になる場合も

産道感染とは、母体の持っていた病原体(ウイルスや菌など)が分娩のとき産道の粘膜や血液を介して赤ちゃんに感染することです。B群溶血性連鎖球菌や大腸菌のほか、B型肝炎ウイルス、性感染症である性器ヘルペスやクラミジアなどの感染があります。病原体によっては、感染予防のために帝王切開になる場合もあります。産道感染は、分娩時に産道を通過する赤ちゃんが、母体の持っている病原体に感染することで起こります。産道感染の原因となる病原体には、細菌、ウイルス、真菌などがあり、その種類は様々です。産道感染は、赤ちゃんにとって重篤な合併症を引き起こす可能性のある感染症です。産道感染を防ぐためには、母体の感染症を早期に発見して治療することが重要です。また、分娩前に抗菌薬を投与したり、帝王切開を選択したりすることで、産道感染を防ぐことができます。
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回旋とは? – 赤ちゃんを安全に出産するための知識

回旋とは、産道の形に合わせ、赤ちゃんが少しずつ向きを変え回転しながら降りてくることをいいます。回旋がうまくいかないと、陣痛が起きていてもなかなか赤ちゃんが降りてくることができません。これを「回旋異常」といいます。 回旋は、通常、陣痛が始まってから起こります。最初は、赤ちゃんの頭が左右どちらかの骨盤の側に向いています。そして、陣痛が進むにつれて、赤ちゃんの頭は徐々に中央に向かって回旋していきます。頭が中央に位置したら、赤ちゃんの頭が産道に沿って降りてきます。 回旋異常には、さまざまな種類があります。最も一般的な回旋異常は、後頭骨前位です。これは、赤ちゃんの頭が後頭骨を前にして産道に入ってくる状態です。後頭骨前位は、通常、自然分娩で問題なく赤ちゃんを産むことができます。しかし、他の種類の回旋異常では、自然分娩が難しくなることがあります。
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B群溶血性連鎖球菌とは?妊娠中の注意点

妊娠中にB群溶血性連鎖球菌に感染した場合、その菌が赤ちゃんに伝染する可能性があります。その場合、赤ちゃんが髄膜炎や敗血症などの重篤な感染症を起こすリスクが高まります。特に、分娩時に感染した場合のリスクは高く、赤ちゃんが髄膜炎を起こす可能性は約2%、敗血症を起こす可能性は約1%です。 B群溶血性連鎖球菌による髄膜炎は、赤ちゃんにとって非常に危険な感染症です。髄膜炎は、脳と脊髄を覆う膜に炎症が起こる病気で、高熱、頭痛、嘔吐、けいれん、意識障害などの症状を伴います。最悪の場合、死に至ることもあります。 B群溶血性連鎖球菌による敗血症も、赤ちゃんにとって危険な感染症です。敗血症は、菌が血液中に侵入して全身に広がる病気で、高熱、寒気、嘔吐、下痢、発疹などの症状を伴います。最悪の場合、死に至ることもあります。
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陣痛を促進する薬『子宮収縮剤』について

子宮収縮剤とは、自然の陣痛が来る前に子宮収縮を起こして分娩を開始させたり(分娩誘発)、自然の陣痛が不十分でお産が進まない場合に子宮の収縮を促進(分娩促進)する薬です。子宮収縮剤には、経口投与するものと点滴注射するものがあります。経口投与のものは、錠剤やカプセル剤の形で内服します。点滴注射のものは、静脈に注射して投与します。子宮収縮剤の使用は、医師の指示に従って行う必要があります。 子宮収縮剤を使用すると、次のような副作用が現れることがあります。 ・吐き気や嘔吐 ・下痢 ・腹痛 ・頭痛 ・めまい ・息切れ ・動悸 ・発熱 まれに、子宮の収縮が強くなり過ぎ、母体や胎児が危険になることもあります。そのため、子宮収縮剤の使用にあたっては、薬の必要性、目的(利点)、使用方法、副作用とその対応策(まれに子宮の収縮が強くなり過ぎ、母体や胎児が危険になることもあります)など、医師から十分に説明を聞き、納得のうえで選択することが重要です。
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出産育児一時金の基礎知識

出産育児一時金とは、健康保険法などに基づく保険給付として、健康保険、国民健康保険などの被保険者またはその被扶養者が出産したときに一定の金額が支給される制度です。出産に要する経済的負担を軽減する目的があります。この支給額は、50万円です。ただし、産科医療補償制度に加入していない医療機関で出産した場合や、在胎週数22週未満の出産の場合は48.8万円です。なお、各種共済制度では、同様の場合に出産費が支給されます。
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発露について解説します。

-発露とは?- 発露とは、分娩時、赤ちゃんの頭が腟から見えたままになった状態(ひっこまない)をいいます。もうすぐお誕生です。この言葉は、発露の状態が、赤ちゃんのお誕生を今か今かと待ち焦がれている母親の気持ちを表していることからきています。 発露は、分娩の第一期(陣痛が始まってから、子宮口が全開になるまで)の終わりに起こるものです。子宮口が全開になると、赤ちゃんは子宮から押し出され、腟を通って誕生します。発露は、赤ちゃんが腟から誕生する直前の状態であることから、母親にとってはお誕生が近づいたという喜びの瞬間です。 発露は、分娩の進み具合を知るための目安にもなります。発露が起こったら、お誕生まであと少しです。医師や助産師の指示に従って、落ち着いてお誕生を待ちましょう。
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骨盤位とは?帝王切開の必要性

通常、赤ちゃんは子宮の中で頭部を下にした位置にいます。これを頭位といいます。 骨盤位とは頭が上になっている状態で、いわゆる「逆子(さかご)」です。母子健康手帳の14ページに記載されているのは分娩時の赤ちゃんの位置です。骨盤位のうち、おしりから出てくる場合を「臀位(でんい)」、足から出てくる「足位(そくい)」、立ち膝のような姿勢でひざから出てくる「膝位(しつい)」といいます。全体で5%くらいの赤ちゃんがこうした位置になるといわれています。 最近では赤ちゃんの安全のため、帝王切開をすることが多くなりました。
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いきみってどんなこと?

いきみには、「陣痛いきみ」と「共圧いきみ」があります。陣痛いきみは、子宮口が全開になったときに、赤ちゃんを押し出すために使われるもので、陣痛に合わせていきみます。一方、共圧いきみは、赤ちゃんの頭が産道を通り抜けようとする最後の段階のいきみで、「いきみたくなったら、いきむ」と自然にいきみます。陣痛いきみは、赤ちゃんを押し出さなければならないために、強くいかなければならない場合があります。しかし、いきみすぎると会陰が切れたり、赤ちゃんにダメージを与えたりすることがあります。共圧いきみは、自然にいきむことができるので、力んだりすることなく、いきんでください。
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産瘤とは?赤ちゃんのお産の時の頭のむくみ

産瘤とは、出産時に赤ちゃんの頭が産道を圧迫されることでできるむくみのことです。産瘤は、産道の圧迫によって頭蓋骨が変形することで発生します。産瘤は通常、1週間程度で自然に消えますが、まれに数週間かかることもあります。産瘤は、赤ちゃんの健康に影響を与えることはほとんどありませんが、まれに神経系の問題を引き起こすことがあります。 産瘤は、出産時に胎児の頭が骨盤の狭い部分を通過する際に、頭蓋骨が変形してできるものです。産瘤は、出産時のトラブルの1つとして知られていますが、通常は1週間ほどで自然に消えていきます。産瘤は、出産時に胎児の頭が骨盤の狭い部分を通過する際に、頭蓋骨が変形してできるものです。産瘤は、出産時のトラブルの1つとして知られていますが、通常は1週間ほどで自然に消えていきます。
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鉗子分娩とは?鉗子分娩のリスクとメリットとは?

鉗子分娩とは、産科鉗子という金属製の器具を胎児の頭にかけ、引き出す分娩方法です。 鉗子分娩は、陣痛が弱かったり、胎児が大きかったり、胎児が逆子だった場合などに、医師が判断して行う出産方法です。 鉗子分娩は、自然分娩よりも母体や胎児に負担がかかることがありますが、安全な出産方法です。鉗子分娩を行う際には、まず医師が産科鉗子を胎児の頭にかけます。次に、医師は産科鉗子をゆっくりと引き出し、胎児を産道から押し出します。 鉗子分娩は、通常、分娩中に医師が行う処置であり、分娩前に計画されるものではありません。また、鉗子分娩が適さない場合もあります。例えば、胎児が大きすぎたり、胎児の頭が骨盤に収まらない場合などです。
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出産手当金とは?育児に関する制度まとめ

出産手当金とは、医療保険各法の被保険者または各種共済組合員が出産したとき、出産前後の一定期間仕事ができなかったことによる所得の喪失または減少を補うために支給される一時金のことです。その概要は以下の通りです。 支給対象期間は、健康保険法では、分娩前42日および分娩後56日の間で欠勤した期間です。支給額は、健康保険および船員保険においては、支給対象期間中の標準報酬日額の3分の2です。ただし、休業している間にも会社から給与が支払われ、出産手当金よりも多い額が支給されている場合には、出産手当金は、支給されません。 なお、国民健康保険では任意給付とされています。
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フリースタイル分娩:お産の新しいスタイル

フリースタイル分娩とは、出産時に女性が自由に姿勢を選んで出産する方法です。一般的な分娩台を用いるお産はあおむけの姿勢になりますが、フリースタイル分娩では、女性が起きた姿勢、座った姿勢(座位)、四つん這い、ときには立ち上がった姿勢(立位)など、自由な姿勢で出産することができます。 フリースタイル分娩は、1970年代にフランスで始まり、近年では世界中で普及しています。日本でも、フリースタイル分娩を導入している産院が増えてきています。 フリースタイル分娩のメリットは、以下の通りです。 * 産婦がリラックスして出産できる * 出産時の痛みを軽減できる * 産道への圧迫を軽減して、会陰切開のリスクを減らすことができる * 骨盤の動きを良くして、出産をスムーズにすることができる フリースタイル分娩のデメリットは、以下の通りです。 * 帝王切開のリスクが高まる * 産後の出血量が多くなる * 分娩時間が長くなることがある フリースタイル分娩は、産婦がリラックスして出産できるメリットがありますが、帝王切開のリスクが高まるなどのデメリットもあります。フリースタイル分娩を希望する場合は、産院の医師とよく相談して、メリットとデメリットを理解した上で決めることが大切です。
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微弱陣痛とは?その原因と対処法

微弱陣痛の原因は、さまざまな要因が考えられます。 ・-初産婦である場合- 初産婦は、子宮の筋肉がまだ発達しておらず、陣痛の力が弱くなることがあります。 ・-母体の疲労- 妊娠中は、母体は大きな負担がかかります。そのため、疲労がたまると、陣痛の力が弱くなることもあります。 ・-子宮の異常- 子宮の形や大きさの異常、子宮筋腫などの病気が原因で、微弱陣痛が起こることがあります。 ・-胎児の異常- 胎児が大きすぎたり、異常な位置にあると、陣痛の力が弱くなることがあります。 ・-薬の影響- 一部の薬剤は、陣痛の力を弱めることがあります。 ・-医療行為の影響- 陣痛促進剤の使用や帝王切開などの医療行為は、微弱陣痛のリスクを高めることがあります。 微弱陣痛が起こると、お産の進行が遅延したり、産道に異常をきたしたりする可能性があります。そのため、微弱陣痛が疑われる場合は、医師の診察を受けることが大切です。
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前期破水とは?原因、症状、対処法について解説!

前期破水とは、陣痛が始まる前に破水してしまうトラブルです。羊膜の一部またはすべてが破れてしまい、羊水が膣から漏れてしまいます。 前期破水は、通常、妊娠37週以降に起こりますが、それより早い時期に起こることもあります。前期破水が起こった場合、すぐに病院を受診する必要があります。 前期破水の原因は、はっきりとはわかっていません。しかし、次のようなことが原因となる可能性があります。 ・感染症 ・外傷 ・子宮頸管の異常 ・多胎妊娠 ・子宮筋腫 ・羊水過多 ・胎児異常 前期破水の症状は、破水です。破水は、突然起こることもあれば、少しずつ漏れてくることもあります。破水した場合は、すぐに病院を受診する必要があります。
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排臨とは?出産の過程をわかりやすく解説

排臨とは、分娩時に「うーん」といきむたびに赤ちゃんの頭のてっぺんが腟から見えたり隠れたりする状態をいいます。排臨は、陣痛が始まってから発露(胎児が娩出されること)までの間の出来事です。排臨が始まると、陣痛の痛みが増し、いきみたいという感覚が強くなります。排臨は、胎児が産道を降りてくる過程であり、通常は数時間続きます。排臨の間に、胎児の頭が腟から見えたり隠れたりするのは、胎児が産道を回転しながら降りてきているからです。排臨の終わりには、胎児の頭が完全に腟から出て、発露となります。
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バースプラン:自分らしいお産をするために

バースプランとは、どんなお産をしたいかや、分娩前後の医療処置、お産後の赤ちゃんとのことなど、自分らしいお産をするために希望することを書き、産院に提出するプランのことです。産院によっては、書き込むための用紙を渡してくれるところもあります。バースプランを作ることで、自分の希望するお産を医師や助産師と共有し、より納得のいくお産ができるようになります。バースプランは、妊娠初期から中期にかけて作成するのがおすすめです。 バースプランには、以下のような項目が含まれます。 * 希望する分娩方法(自然分娩、帝王切開など) * 希望する分娩姿勢(仰向け、横向き、うつ伏せなど) * 希望する分娩場所(分娩室、LDR、自宅など) * 希望する麻酔方法(無痛分娩、帝王切開など) * 希望する分娩介助者(医師、助産師、家族など) * 希望する分娩後のケア(母子同室、新生児室など) * 希望する赤ちゃんのケア(母乳哺育、ミルク哺育など) バースプランは、あくまでも希望であり、必ずしもすべてが叶うとは限りません。しかし、バースプランを作ることで、自分の希望するお産を医師や助産師と共有し、より納得のいくお産ができるようになります。
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助産とは?その役割やメリットを解説

助産とは、病医院で助産師が、医師と連携しながら持病やトラブルのない妊産婦さんに限って健診やアドバイスを行なう外来です。 継続したケアでトラブルのないお産をめざし、子育て期まで女性を一環してサポートすることが期待されています。助産師は、妊娠中から出産後まで、妊産婦の状態を把握し、必要なケアを提供します。また、妊産婦やその家族に、妊娠、出産、育児に関する情報を提供し、相談に応じます。助産師は、妊娠、出産、育児に関連する様々な問題に精通しており、妊産婦やその家族に適切なアドバイスを行うことができます。
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アクティブ・バースとは?

アクティブ・バースとは、産む女性(産婦)と生まれてくる赤ちゃんの主体性を尊重した出産のことです。分娩台でのお産は仰向けですが、アクティブ・バースでは起き上がった姿勢や四つんばい姿勢など女性の出産本能に身をまかせる方法を採用します。1980年代に日本でも導入されてきた考え方で、当初は助産所などでの実施が主でしたが、現在では一般の病医院でも、産婦さんがリラックスしてお産に臨めるよう、フリースタイル分娩(座位、四つんばい、立位など)として取り入れている施設があります。
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経腟分娩とは?

経腟分娩とは、赤ちゃんを膣から産む分娩方法です。自然分娩とも呼ばれ、最も一般的な分娩方法です。経腟分娩には、大きく分けて3種類あります。 1つ目は、自然分娩です。自然分娩は、陣痛が始まってから赤ちゃんが産まれるまで、一切の医療介入を行わない分娩方法です。陣痛の間隔や強さは人によって異なるため、分娩にかかる時間はまちまちです。自然分娩は、母子ともに負担が少なく、産後の回復も早いのが特徴です。 2つ目は、誘発分娩です。誘発分娩とは、陣痛が始まる前に医療的な処置をして陣痛を起こす分娩方法です。誘発分娩は、予定日を過ぎて赤ちゃんが産まれない場合や、母体の健康状態に問題がある場合に行われます。誘発分娩は、自然分娩よりも分娩にかかる時間が短く、産後の回復も早いのが特徴です。 3つ目は、帝王切開です。帝王切開とは、お腹を切って赤ちゃんを産む分娩方法です。帝王切開は、自然分娩や誘発分娩ができない場合に行われます。帝王切開は、経腟分娩よりも母子ともに負担が大きく、産後の回復も遅くなります。
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過強陣痛について解説【日本語】

過強陣痛とは、陣痛が極端に強かったり、陣痛の間隔が短かったり、あるいはその両方をいうものです。 通常の陣痛は、10分間隔くらいで起こり、強度もそれほど強くはありません。しかし、過強陣痛の場合には、陣痛の強度が非常に強く、痛みも激しくなります。また、陣痛の間隔が短くなり、5分間隔、あるいはそれ以下で起こることもあります。 過強陣痛は、母子ともに大きな危険を伴います。母体は、陣痛の痛みに耐え切れず、意識を失うこともあります。また、子宮が破裂する危険性もあります。胎児は、酸素不足になり、脳障害を起こすこともあります。
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頭位と胎位について

頭位とは、胎児が縦軸で、頭が下にあるときの胎児の位置のことです。一方、骨盤位とは、胎児の頭が上にある状態のことをいいます。胎児が正常な位置にある状態を第一頭位、骨盤位の状態を第二頭位と呼びます。また、胎児の背中が母体の左手側にある場合を第一頭位、右手側にある場合を第二頭位とも呼びます。通常、胎児は妊娠後期になると、頭が下になるように回転して、頭位になります。しかし、何らかの原因で胎児が回転できなかったり、回転が遅れたりすると、骨盤位になることがあります。骨盤位の場合、通常分娩が難しくなるため、帝王切開になることが多くなります。